早期発見に導くポイントは

ドクター

ちょっとした変化を捉える

ますますその患者数が増えているうつ病ですが、早期の回復を望むなら、なるべく早期に専門のクリニックを受診することが大切です。しかし、うつ病を発症している本人は、あまりそのことに気づかないことも多いのです。周りの人がいかに早期に発見するか、そのポイントを見ていきましょう。うつ病とは心の病気という考え方が強いのですが、実は心と身体両面の症状です。最近は脳の機能低下によるという考え方も出て来ました。ですから、うつ病とはただやる気が起きなくなって、落ち込んでしまう病気という考え方は、誤った考え方と言えるでしょう。その原因も様々ならば、その現れ方も様々なのです。うつ病とは、人それぞれに現れ方の異なる疾患でもあります。例えば、典型的に気分が落ち込んだり、やる気がなくなったりという症状を見せる人もいますが、胃腸の調子が悪くなったり、夜中々眠れなくなったりといった身体症状が強く出る人も珍しくないのです。うつ病とは心の病気だからと決めつけていると、そんな変化を見逃してしまいます。自分の周りの人の中で、何だか最近いつもだるそうにしている、疲れたような顔ばかりしている、眠れないとこぼしているといった方がいたら、一度うつ病の発症を疑ってください。そして、一日も早く専門のクリニックを受診するよう、促しましょう。相手の言動のちょっとした変化に気づき、受診へと橋渡しすることが、うつ病を早期発見するために最も大切なことなのです。あなたのその気づきが愛する人をうつ病から救うことでしょう。

クリニック受診時の注意

自分の周りの家族や同僚などの言動が、どうも最近少しおかしいと感じたら、うつ病の発症を疑って、なるべく早くクリニックを受診させることが大切です。ここで上手なクリニックの受診の仕方を考えてみましょう。うつ病とは、特に初期の頃においては自覚されることの少ない病気の一つです。つまり、患者さん本人には「もしかしたら自分はうつ病かも」という自覚がほとんどない場合が多いのです。ですから、クリニックを受診する時には家族など、なるべく近くで患者さんの様子をつぶさに見ることができる人が同伴されることをおすすめします。普段の生活状態や患者さんの様子を客観的に医師に伝えることができるからです。患者さんが意識していない姿の中に、病気の影が現れていることも少なくありません。通常、うつ病の診断は、機械などによる検査だけではなく、問診による総合判断が大きな要素をしめています。患者さん本人の話も重要ですが、やはり周りの人からの多角的で客観的な情報がものをいいます。また、これまでの病歴やどのような薬を飲んでいるか、薬に対するアレルギーはあるかなど、あらかじめ紙に書いて持って行くのもいいでしょう。うつ病とは、もはや珍しい病気でもなければ、隠しておくべき病気でもありません。いつ、誰がかかってもおかしくない、日常的な病気の一つなのです。中には未だ受診を避ける方もいますが、むしろ積極的にクリニックを活用しましょう。それが一日も早く快適な生活を送る、最も重要なポイントでしょう。